「花束を投げた日に」に寄せて
ちょっと時間が経ってしまいましたが、2026年3月に「花束を投げた日に」をリリースしました。
曲について
今回は初めて季節感のあるテーマに挑戦し、卒業ソングになりました。リリカルなピアノで桜が散っていくような雰囲気を作りたかったのですが、これは松任谷由実さんの「春よ、来い」への完全なるオマージュです。その雰囲気に自分の曲調を混ぜたらどうなるかという、いわば実験作でした。
作ってみて改めて感じたのは…やっぱり曲調やサウンドが2000年代寄りになるということ。つくづく自分にはそういう手癖があるんだな、と痛感しました。ここ数年はその曲調から一生懸命離れようとしていたのですが、今回を経て「無理に離れなくてもいいのかもな」と思うようになりました。個人的には、イントロのバーン!というところや、クランチギターの荒々しい感じなど、やりたいことはだいたい形にできたと思っています。
MVについて
イラストははじさんにお願いしたところ、まさかの曲をテーマにした漫画を作っていただきました…!これには大変恐縮しつつ、どう一つの作品に仕上げようか考えていたところ、YouTubeで流れてきた「音MAD」の描写があまりにも美しく、「これを……作ってみるか……」と(無謀にも)思い立ち、約1年かけて制作しました。
意識したのは「光と影」と「わずかな揺れと動き」です。「光と影」については、遠い昔に耳にした「コンポジション・撮影」という言葉を、当時はしっかり理解しきれていなかったのですが、今回(初心者なりに)ようやく向き合うことになりました。映像半人前の私が、この漫画をどう仕上げていくべきか、リファレンスを何度も見返しながら試行錯誤を重ねました。
髪の毛などの揺れについては、15カットほどあったと思いますが、まず揺らしたい髪の毛を3層ほどのレイヤーに分けて切り取り、各レイヤーの下地を塗り、揺れると欠けてしまう箇所を描き足す、という工程を踏みました(Procreateをやっていてよかったです)
これをすべて終えてからMVを作成するという流れで、途中からは曲を作りたいのかMVを作りたいのかわからなくなりながらも、この曲を仕上げました。スマホの横画面だと髪の毛の揺れがわからないくらい絶妙に調整してあるので、できれば大きい画面で観ていただけると嬉しいです!
おわりに
そんなこんなで、ほぼ1年かけて作った曲です。2026年現時点での自分の最大出力で、8月になるまで振り返る余裕すらないくらい全力投球しました。世のボカロ曲を作る皆さんが月単位で曲を仕上げられるのを羨ましく思いつつ、自分にはそこまで高速で作れるセンスも体力もありません。ただ、このくらいの不器用さが自分なんだな、と今は前向きに感じています。
せっかくこれだけ全力投球した卒業ソングなので、毎年春になるたびに新曲のフリをして再掲するつもりです笑
最後に、素敵なイラストを描いていただいたはじさん、そして完成までにサポートいただいた皆さまに、心からの謝意を述べたいと思います。本当にありがとうございました!
追記:実は今作でかなり「今できる創作活動」をやりきった感がありまして、最近はサッカーや陸上、楽器を弾くなどのリアルな自分と向き合っているところです(非常にポジティブな気持ちで熱中しています)。無色透明祭4に参加するか迷いましたが、今はこれらにエネルギーを注いでいくことで、更なるアイデアとパワーで作曲ができるのではないかと思っています。そんな私ですが、これからも見守っていただけたら嬉しいです。
えぴっく

